インターバル速歩は「3分の速歩」と「3分のゆっくり歩き」を交互に繰り返すウォーキング法です。
1回のセット(速歩+ゆっくり歩き)が約6分となり、速歩時間の合計を最低15分以上に設定します。
目次
メニュー例
レベル | 速歩時間 | ゆっくり歩き時間 | セット数(繰り返し) | 合計時間 |
---|---|---|---|---|
初級 | 3分 | 3分 | 3セット | 18分 |
中級 | 3分 | 3分 | 5セット | 30分 |
上級 | 3分 | 3分 | 8セット | 48分 |
※ 速歩時間の合計が15分以上となるようにセット数を調整します。
推奨頻度と時間
- 週4~5回
- 1日あたり30~60分を目安に(速歩+ゆっくり歩き合わせて)
- 朝・昼・夜に分けても効果的
期待できる効果
- 最大酸素摂取量(VO₂max)の向上
- 脂肪燃焼効率アップ
- 下肢・体幹筋力の強化(腹筋伸展13%↑、屈曲17%↑)
- 血糖値・血圧・肥満など生活習慣病リスクの改善
- 睡眠の質向上、認知機能や気分(うつ症状)の改善
実施時の注意点
- ウォームアップ・クールダウンを必ず行う
- 視線を25m前に置き、背筋を伸ばす
- かかとから着地し、つま先で地面を蹴るイメージ
- 運動しやすい服装・シューズを選ぶ
- 心疾患や脳卒中・パーキンソン病などの既往がある場合は医師と相談
トレッドミルで行うインターバル速歩プログラム
トレッドミルの傾斜(インクライン)とスピードを組み合わせ、高強度ウォーキングと低強度ウォーキングを交互に繰り返すことで、心肺機能と脂肪燃焼効果を最大化します。
プログラム概要
以下のプログラムは、慣れていない方でも始めやすい「4セット×4分インターバル」をベースにアレンジしたものです。
フェーズ | 継続時間 | 傾斜(%) | スピード(km/h) | 目標心拍数(%HRmax) |
---|---|---|---|---|
① ウォームアップ | 10分 | 1.0–1.5 | 5.0–5.5 | 60–70 |
② 高強度区間 | 4分 | 3–5 | 6.5–7.5 | 85–90 |
③ 休息区間 | 3分 | 0–1 | 4.5–5.0 | 60–70 |
④ ④–⑥ を繰り返し | 4セット | — | — | — |
⑦ クールダウン | 5–10分 | 1.0–1.5 | 5.0–5.5 | 60–70 |
※ 高強度区間と休息区間の合計は1セットで7分。4セット行うと合計48~53分になります。
実施のポイント
- スタートは傾斜1.0–1.5%で平地ランに近い感覚を再現し、心肺への負荷を安定化させる
- 高強度区間は傾斜を3–5%に上げ、脚への負担を抑えつつ心臓へ効率的に負荷をかける
- 速度調整は「会話がぎりぎりできる」または「きつい」と感じるレベルを目安に心拍数を確認しながら行う
- 休息区間も動きを止めず、軽いウォーキングを継続して心拍を落とす
- スマホアプリや心拍計でリアルタイムに心拍数・消費カロリーを確認すると効果的
推奨頻度と注意点
- 実施頻度:週1–2回、インターバル日は前後に休養日を入れる
- 総運動時間:ウォームアップ〜クールダウン込みで約45–60分
- 必ず靴ひもを締め、胸ベルトや手首型心拍計で管理する
- 心疾患や関節トラブルがある場合は医師と相談の上で実施する
- 運動中はこまめに水分補給を行い、呼吸が乱れすぎないよう注意する
坂道インターバルトレーニングとは?
坂道インターバルトレーニングは、短距離の上り坂を全力または高速ペースで駆け上がり、下り坂をジョグやウォークでリカバリーする方法です。心肺機能と脚筋力を同時に強化し、短時間で高負荷をかけられるのが特徴です。
期待できる効果
- 心肺機能の向上
- 大腿四頭筋・ハムストリングスなど下肢筋群の強化
- 骨・腱への適度な刺激による耐久性向上
- 平地では得にくい瞬発力アップ
- トレーニングのバリエーション化による飽き防止
プログラム例
フェーズ | 距離 | 傾斜 | ペース | 本数 |
---|---|---|---|---|
ウォームアップ | 10分程度 | 平地〜軽度 | ジョグ(会話可能) | — |
インターバル上り | 100–150m | 4–6% | 全力〜7〜8割走 | 5–8本 |
リカバリー下り | 同じ距離 | 同上 | ゆっくりジョグ | 本数と同じ |
クールダウン | 5–10分 | 平地〜軽度 | ジョグ(会話可能) | — |
※ 距離100m×10本、200m×5本など、合計本数は体力や目的に合わせて調整します。
実施のポイント
- 坂の長さは100~200m、傾斜は4~6%が目安です。
- 上りは「前傾姿勢」を意識し、大股になりすぎず膝を高く上げるイメージで。
- 下りは衝撃を抑えるために軽いジョグやウォークに切り替え、脚をため込まないように。
- 安全な場所を選び、周囲に車や歩行者がいないことを確認してから実施。
- シューズはグリップ性とクッション性のバランスが良いものがおすすめ。
推奨頻度と注意点
- 週1回程度を基本に、翌日は必ず休養か軽めのアクティブリカバリーを。
- 疲労や違和感が強い場合は本数を減らすか、平地でのインターバルに切り替える。
- ウォームアップ・クールダウンは必ず行い、心拍数の急変を避ける。
- 持病や関節トラブルがある場合は医師と相談のうえ実施すること。